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加齢黄斑変性とは

加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)とは
加齢黄斑変性とは、高齢のかたに生じやすく、目の網膜の中心部である黄斑部が変性してしまって、視力が障害される疾患です。加齢黄斑変性には、網膜の下の脈絡膜から新生血管が増殖してきて網膜を障害する「滲出型」【図1】と、網膜の細胞自体が加齢による変性を起こしてしまう「萎縮型」【図2】とがあります。
加齢黄斑変性「滲出型」写真
【図1】 網膜の黄斑部に出血(赤黒く見える部分)と滲出性白斑(黄白色の部分)がみられます。その両者に囲まれたにも滲出液が貯留して網膜が腫れています。
加齢黄斑変性「萎縮型」写真
【図2】 黄斑部に色素の抜けたところがあります。黄斑変性の初期の状態です。

欧米では成人の失明原因の第一位となっていて、日本でも罹患するかたが増加しています。加齢黄斑変性の原因ははっきり解明されていませんが、遺伝的要因と喫煙や食生活などの環境要因が作用していると考えられています。
わたしたちはものを見るとき黄斑部(特にそのなかでも中心窩「ちゅうしんか」)で見ていますので、黄斑部が障害されると非常に見づらくなってしまいます。加齢黄斑変性では視力低下(場合によっては0.01も見えなくなってしまうことがあります)、変視症(ものがゆがんでみえたり、小さく見えたりする症状)、中心暗点(見たいところが暗くなって見づらい症状)などが生じます。
加齢黄斑変性の検査としては、視力など一般的な眼科検査のほかに、精密眼底検査、蛍光眼底造影検査、インドシアニングリーン(ICG)造影検査、光干渉断層計(OCT)などがあります。また、ゆがみを自覚的に調べるアムスラーチャート【図3】を使用する場合もあります。
アムスラーチャート
【図3】 片目ずつ中央の白い点を見つめて、見え方に異常がないかチェックしましょう。格子がゆがんで見えたり、欠けて見えたりする場合には、すぐに眼科を受診しましょう。
画面上でこの表が約10センチ四方になるようにして、画面から30センチ程度離れて見るようにしてください。
この画面で拡大縮小が難しい場合は、下の「図3を別の画面で開く」をクリックして下さい。クリックされますと別画面でPDFファイルが開きます。そちらの画面では拡大・縮小が比較的簡単に行えます。お試しください。
【図3を別の画面で開く】
上記のファイルを開くにはAbobe Acrobat Readerが必要です。
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加齢黄斑変性の治療は難しく、一般的に視力が0.5以下となるまでは内服薬などで経過観察する場合がほとんどです。視力が0.5以下となった場合には、光線力学療法(PDT)、レーザー光凝固術、経瞳孔温熱療法(TTT)、新生血管抜去術などの手術治療が検討されます。中でも2004年に保険診療が認められた光線力学療法は、特殊な薬剤とレーザーを組み合わせることで正常な網膜を傷つけず病変だけをつぶす治療法で、現在、加齢黄斑変性治療の第一選択肢となっています。また、最近ではもともと抗がん剤として開発されたアバスチンという薬剤を目の中に注射して治療するという研究的な治療も始まっています。
現在のところ治療で視力が回復するのは非常に困難ですが、早期に治療を開始すれば視力を維持できる可能性があります。見たいところがぼやけるとかゆがむなどの症状があればすぐに眼科で検査を受けたほうがよいでしょう。また、亜鉛やカロチノイドの摂取量が少ないと加齢黄斑変性になりやすいという報告もみられます。亜鉛が含まれている食品(穀類、貝類、根菜類など)やカロチノイドを多く含んでいる緑黄色野菜を含んだバランスの良い食生活を心がけましょう。
2008年4月1日掲載 
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