今年も富士文化幼稚園さんにて眼科検診を実施させていただきました。幼稚園眼科検診は昨年から始めたもので、お子さんの斜視や弱視を早く見つけて治療につなげるためのものです。斜視は目の視線が左右でずれている状態で、外見上わかりやすいため保護者のかたが気づかれることもよくあります。しかし、弱視は何らかの原因で視力の発達が妨げられている状態で、外見上まったく異常がないことも多く、見過ごされていることがあります。視力の発達は6〜8歳頃までといわれていますので、小学校就学時検診で弱視が見つかっても、残念ながら治療が間に合わないことがあります。そのため、早期発見・早期治療が重要で、3〜4歳児の眼科検診が勧められています。 |
私たちの幼稚園での検診は、視力検査と眼科検診をあわせて実施しています。視力検査は当院の視能訓練士の指導を受けた幼稚園の先生がたにお願いしています。眼科検診では、睫毛内反症(逆まつげ)・眼瞼下垂などの外眼部疾患の有無、斜視の有無、遠視などの屈折異常の有無をチェックしています。なにかひとつでも異常が見つかった場合は眼科専門医の受診をおすすめする用紙をお渡ししています。 |
まだ2年目のため、検査の手順などに試行錯誤もありましたが、幼稚園の先生がたのご協力のおかげで無事に検診が終了しました。異常が疑われたお子さんのうちすでに2名のお子さんが弱視として診断され、治療を開始しています。また、11月にはドレミ保育園さんでも眼科検診を実施する予定です。私たちのキャパシティの問題もありますが、今後はさらに多くの園で眼科検診をすすめていきたいと思っています。 |
2014年11月1日掲載 |
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【関連コンテンツ】
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