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 40〜50歳代になるとほとんどのかたは近くが見づらく、いわゆる老眼を自覚することになります。コンタクトレンズをお使いのかたも例外ではありません。1990年代に使い捨て(頻回交換)型ソフトコンタクトレンズが発売されて以降、コンタクトレンズユーザーが急増しましたが、そのかたがたが40〜50歳代に差し掛かりつつあります。コンタクトレンズユーザーのかたの老眼への対処法はいくつかあり、
1) コンタクトレンズをやめて遠近両用メガネへ変更する
2) 利き目を確認して、利き目でないほうのコンタクトレンズ度数を下げる(モノビジョン法)
3) 遠近両用コンタクトレンズへ変更する
4) コンタクトレンズの上から老眼鏡をかける
などがあります。
 今回は遠近両用ソフトコンタクトレンズ使用の際の注意点をお話させていただきます。
1) 対象となるのは、現在近くが見づらいこと以外は問題なくソフトコンタクトレンズを使用されているかたで、乱視のないかたに限定されます。また現在の遠近両用ソフトコンタクトレンズは、近くを見るための加入度がそれほど大きくないものが多く、老眼が進んだ60歳代以降のかたにはあまりお勧めできません。
2) 現在発売されている遠近両用ソフトコンタクトレンズはずべて同時視型といって、目に入る光を遠く用と近く用に分けてしまうため、それぞれ情報量が半分ほどになってしまい、感度が低下して少し暗く感じられます。
3) 見え方を確認する際には必ず両眼で見た状態で確認します。現在の遠近両用ソフトコンタクトレンズはずいぶん改良されていますが、まだ片眼で遠くも近くもはっきり見えるというほどにはなっていません。また、通常の視力検査の値よりもご自身の見え方を優先して処方します。たとえば視力検査では遠くの視力が0.9しかなくてもご自身の見え方に問題なければOKとなります。
4) 遠近両用ソフトコンタクトレンズにも遠くの見え方を重視したタイプと近くの見え方を重視したタイプとがありますので、ご自身のライフスタイルや要望をお伝えいただくことも重要となります。
 技術の進歩は著しく、遠近両用ソフトコンタクトレンズもどんどん良いものが出てきています。また近々、乱視用の遠近両用ソフトコンタクトレンズも発売されるという情報もあります。当院でも遠近両用ソフトコンタクトレンズを試すことができます。コンタクトレンズユーザーのかたで最近近くが見づらくなってきたかたや、以前遠近両用コンタクトレンズ試してだめだったかたでも、ご興味があればぜひ一度ご相談いただければ幸いです。
2014年6月1日掲載 
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