トップページへ
受付時間・診察内容
アクセス方法
受診されるかたへ
問診票ダウンロード
目に関するあれこれ
障害者手帳について
個人情報保護について
当院の理念
院長紹介
TKコンタクトのサイトへ
予約のご案内
大きな文字でご覧になるにはこちらをクリックして下さい
若年者の後天内斜視に対する提言がありました

 長時間手元(特にスマホ)を見ていると目が内側に寄ってしまい戻らなくなることがあります。それを後天内斜視と呼びます。先天斜視では複視(物が2重に見えること)を自覚しませんが、後天斜視の場合は物が2重に見える状態になります。内斜視の場合は手元は1つに見えますが遠くを見る際に複視を自覚します。後天内斜視はしばらくすると治る場合もありますが、斜視が残り特殊な眼鏡が必要となったり、場合によっては斜視手術が必要になることもあります。後天内斜視は以前からある病態で、大人では脳の異常、けが、強い近視、ストレスなどさまざまな原因が考えられていますが、原因不明の場合も少なくありません(#1)。眼科的検査に異常がなければ脳神経などの検査が必要になります。
 最近ではスマートフォンなどの普及に伴い若者を中心に急性内斜視が増えていて、関連が指摘されています。近年行われた全国調査の結果では、急性内斜視は16歳をピークとして中高生が多く、中高生以上ではデジタル機器の使用時間が長いこと、デジタル機器の使用時間を減らしても完全に治癒することは難しいことが報告されています(#2)
 その結果をもとに、日本弱視斜視学会、日本小児眼科学会、日本視能訓練士協会から以下のような提言がなされました(#3)

デジタル機器の視聴を含む近見作業をするときには30p以上の距離を保ち、少なくとも30分に1回は、30秒以上画面から目を離し、遠くを見て目を休めましょう。
遠くのものがダブって見えるなど見え方の異常を感じたら、デジタル機器の視聴を含む近見作業をやめて、早めに眼科を受診しましょう。
5歳未満のお子さんは、斜視になっても見え方がおかしいと訴えることがありません。2歳まではデジタル機器の使用を控えること、2〜5 歳のお子さんは、ご家族の注意のもと、短時間の視聴にとどめましょう。

 最近、2−3歳のお子さんがスマホでユーチューブを見ている場面によく遭遇します。スマホは便利で役に立つツールですが、小さなお子さんの目にとってはリスクにもなり得るということをご理解いただいてご使用いただけますようお願いいたします。
(#1):日本弱視斜視学会ホームページ
 https://www.jasa-web.jp/general/medical-list/strabismus/strabismus3

(#2):国立成育医療研究センターホームページ
 https://www.ncchd.go.jp/press/2025/0327.html

(#3):日本弱視斜視学会ホームページ
 https://www.jasa-web.jp/c-news/6456
2025年7月1日掲載   
【関連コンテンツ】
子供の目について〜2.斜視・弱視
こどもの注すべき症状について
20分近くを見たら20秒遠くを見ましょう〜「20-20-20のルール」とは 〜
     
上に戻る