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2)動脈炎性前部虚血性視神経症 |
非動脈炎性では動脈の低灌流が原因であるのに対し、動脈炎性前部虚血性視神経症は血管炎によって生じる動脈の血管閉塞そのものが原因となります。日本人にはまれな疾患ですが、すぐに治療を開始しないと数日以内に他眼も発症し重篤な視力障害をもたらす可能性が高く注意が必要です。背景疾患には巨細胞性動脈炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの膠原病があります。 |
動脈炎性前部虚血性視神経症は、高齢(75歳以上が多い)の女性に多く、症状は非動脈炎性に比べて重篤で両眼に同時発症する場合もあり、視力が0.1以下となる場合が過半数を占めます。視野障害は水平半盲だけでなく、中心暗点などいろいろな場合があります。全身症状として、発熱、体重減少、関節痛、頭痛などを伴うことがあります。 |
眼底所見には蒼白腫脹した視神経乳頭を認め、視神経周囲の網膜に火炎状出血を認めることもあります。片眼性の場合は対光反応の減弱を認めます。 |
治療はステロイド薬の点滴が適応で、速やかな治療により他眼の発症を予防することが大切です。 |
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参考文献
中馬秀樹. 非動脈炎性虚血性視神経症. 眼科診療クオリファイ7.72-78.2011.
田口 朗. 動脈炎性虚血性視神経症. 眼科診療クオリファイ7.82-86.2011.
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2021年6月1日掲載 |
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