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水晶体脱臼とは

 眼球のなかにはカメラのレンズに相当する水晶体があります。水晶体が厚くなったり薄くなったりしてピントを調節しています。水晶体はチン小帯と呼ばれる細い線維で毛様体からトランポリンのように吊り下げられたような感じになっています。そのチン小帯が何らかの原因で切れてしまうと、水晶体が眼球の奥の硝子体中に脱落したり、本来の場所ではないところへ偏位してしまいます。その状態を水晶体脱臼と呼んでいます。
 チン小帯が切れてしまうと水晶体脱臼が生じますが、その原因は、成人では外傷、小児では先天異常の場合がほとんどです。外傷の場合の多くは片眼性です。先天異常としてはマルファン症候群やホモシスチン尿症などが知られており、両眼性の水晶体脱臼を生じます。
 水晶体脱臼の症状としては視力の低下を来たします。脱臼の程度により違いはありますが、一般的には近視と乱視が顕著となり、メガネでは矯正が難しくなります。水晶体が硝子体のなかに完全に脱臼してしまうとブドウ膜炎を生じて目が充血したり、眼圧が上昇して緑内障を引き起こすこともあります。
 脱臼の程度が軽くて、視力がある程度保たれているような場合は、手術を行なわず経過を観察します。脱臼の程度が大きくて矯正しても視力が上がらない場合には水晶体を切除して人工眼内レンズを縫着する手術が必要となります。また、完全に硝子体中に脱落した場合には硝子体切除手術も必要となります。
 外傷の場合はすぐにわかりますが、小さなおこさんの先天異常の場合はわかりにくいので注意が必要です。本人が見づらいと言ったり、見にくそうにしている場合には早めに眼科医を受診されるとよいでしょう。
2013年7月1日掲載 
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