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フラッシュを使ってこどもの写真を撮ると片目だけ赤目になる!〜すぐに眼科を受診してください〜

 フラッシュを使ってお子さんの写真を撮った時に赤目に写るのは瞳孔が開いた状態で光が入って網膜の色が反射して見える現象です。
両眼に差がなく時々赤目になる場合は問題ないことが多いのですが(いつも赤目になる場合は要注意です)、片眼だけの場合は(特にいつも同じ側の目が赤目になる場合)目の病気のサインかもしれません。また両眼赤目でも瞳孔の大きさに左右差がある場合も注意が必要です。
赤目のイメージイラスト

 片眼だけ赤目になる場合、斜視、網膜剥離、白色瞳孔などの疑いがあります。
 白色瞳孔とは通常は黒い瞳孔が白く見える状態です。白色瞳孔を示す疾患はいろいろとありますが、特に緊急性が高いのが先天白内障と網膜芽細胞腫という疾患です。
 先天白内障とは生まれた時に水晶体が白濁している疾患です。遺伝性の場合、妊娠中にお母さんが風疹などを罹ってしまった場合、ダウン症など染色体異常を伴う場合などが原因となります。先天白内障はそれぞれのかたで程度が異なり、経過観察でよい場合がある一方、濁りが強い場合は光が網膜まで届かず極度の弱視となる可能性が高くなるため緊急で手術が必要です。血縁者に先天白内障の既往のかたがみえたり、妊娠中風疹などにり患された場合は早めに眼科受診をお願いいたします。
 網膜芽細胞腫とは小児がんの一種で1歳から3歳ころに見つかることの多い疾患です。白色瞳孔が特徴的な症状ですが、斜視がきっかけで見つかる場合もあるため要注意です。以前は治療のため眼球摘出となることが多かったようですが、近年は化学療法など治療法が進歩し、早期に見つかれば多くの場合で眼球を残すことが可能となっています。ただ進行している場合は眼球摘出が必要となり、転移すると生命予後にも影響します。両眼性の場合ほぼ100%遺伝性ですので、ご両親どちらかに既往がある場合は早期から眼科での精密検査が必要となります。

参考文献
・黒坂大次郎「水晶体の先天異常・白内障と全身疾患」.専門医のための眼科診療クオリファイ9.子どもの眼と疾患.110-113.2012.
・野田栄一郎「網膜芽細胞腫」.専門医のための眼科診療クオリファイ9.子どもの眼と疾患.132-137.2012.
2023年7月1日掲載  
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